医師の働き方

【初期研修を辞めたかった医師が贈る】医者をやめたいと思っても初期研修修了まではやり遂げよう

医師免許をお持ちの皆さん、医者を辞めたいと思ったことはありますか?

私はあります。それも結構な頻度で。

特に初期研修医の頃は毎日の勤務が辛くて「医者 やめたい」でよくGoogle検索をしていました。

目次

何故医者を辞めたいと思うのか

せっかく苦労して医師になったのに、何故医者を辞めたいと思う人がいるのでしょうか。

ペンギンさん

いったい何がつらいの?

おりめ

ひとつずつ説明していくよ。

労働時間が長い

まず挙げられるのは労働時間についてです。

医師の労働時間はとにかく長い。

例えば朝8時が始業だった場合、朝8時までに

  • 患者のカルテを全て把握して
  • 回診をして
  • カルテを書き終わり
  • 処方を済ませる

までが必要です。ということは自主的にもっと早く出勤することになります。

カンファレンスもたびたび開催され、その多くがなぜか勤務時間を過ぎてから開催されていました。私が研修していた病院では、研修医には時間外手当が出なかったので、虚無の時間です。

初期研修医おりめ

勤務時間とっくに終わってる…帰りたい

また、病院から離れても患者の急変があれば、仕事が終わって家に帰っていようが、休みの日だろうが、電話がかかってきます。

オンコール代も当時出なかったので、電話がかかってきたときは絶望です。

当直がつらい

私が初期研修医をしていた頃は通常勤務が終わるとそのまま当直帯に突入し、当直明けも通常勤務でした。

2019年4月1日に施行された改正労働基準法で時間外労働の上限時間が「月45時間・年360時間」ということになっていますが、医師は適用除外となっています。

しかもこの当直というのは、驚くことに労働時間に換算されません。(当直代は別に支給されました)

当直は労働時間じゃないんだから次の日も働けるよね!
初期研修医おりめ

ひえぇ…(無理です)

実はこれ実際に言われた言葉です…。

当直帯といってもひっきりなしに患者が来るので、一睡も出来ないなんてこともよくありました。

睡眠不足でよく体調を崩していました。学びが得られる以上に健康を害する当直は私にとって迷惑な存在でした。

そもそも医師になりたかったわけじゃなかった

特に医師になってやりたいことがあるわけでもなく、ただ高校時代の成績が良かったから、なんとなくの流れで医学部に進学したという人は一定数いるのではないでしょうか。

私もそのうちの一人でした。

だから「なぜ医師になったのですか?」と聞かれると、答えを用意していないとだいたい言葉に詰まります。

学生時代の病院実習が始まっても、初期研修でいろんな科をローテートしても、どの診療科にも興味が持てませんでした。

こんな仕事をずっと続けるのはさぞかしつらいだろうなと思っていました。

特に興味もない仕事をやらなければならないというだけでも苦痛なのに、その上長時間労働を強いられ、必然的に「医者やめたいなあ」という気持ちになっていきました。

初期研修さえ終われば自由

初期研修が終われば、臨床研修修了証が貰えます。

臨床研修修了証を貰うために初期研修をしていると言っても過言ではありません。

これは医師バイトをするための必須の書類のうちの一つになります。

専門研修・後期研修は実は必須ではない

ここでよく

とある初期研修医
とある初期研修医
初期研修が終わっても専攻医(後期研修医)はもっとヤバいんじゃないか…?

と思う方がいらっしゃると思います。

初期研修はほぼ必須ですが、専門研修・後期研修は必須ではありません

初期研修が終わった医師が専門研修を始める理由はただ一つ、専門医を取得するためです。

しかし、専門医は本当に必要でしょうか?

専門医を否定しているわけではありませんが、専門医を持つデメリットとして、

  • 学会への入会が必須であり、その間年会費がかかる
  • 取得まで時間がかかる(マイナー科でも最低5年、内科外科などはもっとかかる)
  • 取得してからも維持のために会費がかかる

などが挙げられます。

多くのお金と時間と引き換えに専門医資格を取得するわけですが、メリットと苦労が果たして釣り合うのでしょうか?

初期研修をしてみて、臨床医としての働き方に疑問が生じた人は考え直してみても良いと思います。何しろ専門研修は必須ではないのですから。

臨床以外の働き方がある

初期研修が終わった後はいろんな進路があります。

そして臨床医以外にも、さまざまな働き方があります。

たとえば、研究をしたり、産業医として会社に勤務したり、自由診療を始めたり…とにかくいろんな働き方があります。

どうしても初期研修がつらい…そんな時の対処法

同期に相談してみる

同じ研修プログラムを受けている同期に話してみると、意外と同じように考えていたなんてこともあります。

苦労を分かち合って一緒に乗り越えていくというのが、よくあるやり方だと思います。

転職エージェントに相談してみる

気軽に相談できる同期がいないという方は、転職サイトに登録してみることをおすすめします。

初期研修医の転職はイレギュラーですが、エージェントは親身になって相談に乗ってくれると思います。

そこで自分の市場価値やアドバイスを教えてくれるでしょう。

転職エージェントの利用は無料ですので、実際に転職までする気がなくても、話を聞いてもらうだけでも可能です。

他者に話をしてみることで気が楽になる場合もあります。

初期研修を中断する

医師を辞めたいと追い詰められているとき、少なからず冷静ではなくなっています。

まずは臨床研修を中断するという選択肢があることを知っていてほしいと思います。

厚生労働省のデータによると、平成27年から平成29年の間に、研修医の1.2%が研修の中断を経験しており、そのうちの約8割が再開しているとのこと。

一旦研修から離れてみて、心身を整えて、落ち着いて今後どうしていくのが良いか考えるのが良いと思います。

まとめ 初期研修修了まではやり遂げよう。中断しながらでもいいから

私はなんとか初期研修を終えて、専門研修を始めましたが合わないなと思ってすぐにやめてしまいました。

それでも医者としてなんとかやっています。

あの時、医者を辞めなくてよかったなと思っています。

中断しながらでも良いので、初期研修修了までは食らいつきましょう。

自由に働き方が選べるようになるまで、初期研修をやり遂げるまでは踏ん張りましょう。

相談事があれば気軽にお問い合わせから相談してきてくださいね。

おりめ

ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは~

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ABOUT ME
おりめ
QOLを追及するゆるふわ女医。経済的自由を目指して資産運用を始めました。医師×お金×ライフスタイルをテーマに情報発信しています。好きなことは投資や効率化など、あらゆる手段で自身のQOLを上げることです。自分にも他人にも優しくありたい。